よし!糖尿病の改善の為に運動しよう! …と決めて運動を開始される前に
知らないと怖い、低血糖症状!
糖尿病の改善のためには運動が有効!運動することですごくたくさんの良い事が起こります。
運動を始めるときに、皆さんいきなり頑張ってしまう人が多いのです。
「よーし!今日は1時間歩いてみるぞ~」
「早く良くなりたいから、ダンベル体操もやってみよう!」
っという感じで初日から強い強度の運動をする方が多いです。思い立ったが吉日!素晴らしく良いことなんですが糖尿病の改善のためには、運動は徐々に始める事が重要です。
絶対に知っていいてほしい低血糖症状を引き起こす因子
リスク因子
- 過剰な経口血糖下降薬:今まで運動しないでお薬に頼って血糖値のコントロールをしていたあなたは要注意です。
- 過度のインスリン製剤:注射でインスリンを補っている。
- 少なすぎる食事:意外だと思うかもしれませんが、早く良くなりたい一心で食事量を過度に減らすことはオススメできません。
- 激しい運動:普段動いていないのに運動強度を一気に上げすぎるのも要注意です。
低血糖のサイン!お知らせ症状(交感神経刺激症状)に要注意!
何度もいいますが糖尿病の改善のためには運動が有効です。……しかし今まで薬やインスリンで症状を押さえていたのに運動を急激に増やすと、今度は血糖値が下がりすぎてしまうことがあります。
これが、低血糖症状です。(血糖値60㎎/dl以下で出現)
- 発汗 : 冷たい汗がビチャーっと出て嫌な感じがします。
- 手指振戦: 手や指先が細かく震えます。
- 動悸 : 心臓がドッキン、ドッキンと早くなってきます。
- 不安感 : 凄く緊張した時の嫌な感じ、不安な感覚になります。
- 顔面蒼白: 顔色が白っぽくなります。
- 頻脈 : 脈が早くなります。
低血糖症状のお知らせサイン交感神経刺激症状です。低血糖の初期症状は交感神経系の症状がでます。
大勢の人前で初めて挨拶する時にこんな状態になりませんでしたか?手が震えて汗が出て心臓がバクバク、口が渇いて、不安な感じ…です。
交感神経は極度の緊張状態をイメージすると解りやすいですね。
- 崖や吊橋などの高いところから下を見たとき
- ケンカする直前の興奮状態
- 初めて大勢の人前でスピーチするとき
低血糖のお知らせサインが出たら、すぐに糖分を補給することが大切です。
私の担当した患者さんは夜中に低血糖症状がでることが多かったです。運動を頑張った日は枕元に飴玉やジュースを置いておくと安心ですね。
低血糖のお知らせ症状に気づかないと、、、
「なんか嫌な感じがするけど、気にしないでおこう」と低血糖のお知らせ症状を無視していると、今度は中枢神経症状が出てきます。
脳や神経の細胞の代謝低下がおこります。(血糖値45㎎/dl以下で出現)
- 頭痛
- 空腹感
- 生あくび
- 目のかすみ
それでもまだ放置していると(血糖値40㎎/dl以下で出現)
- 傾眠:は呼びかけないかぎり,目を閉じてうとうととしているが,容易に目を覚まさせることのできるような軽い意識障害を示す。
- 異常行動
それでもまだ放置していると(血糖値30㎎/dl以下で出現)
- 意識喪失
- けいれん
- 昏睡状態
と危険な状態に陥ります。初期症状を見逃さないことが最重要です!
最近では過剰なダイエットで女性の低血糖症状も散見されますが、糖尿病の治療中に出現する頻度は非常にお多いので必ず知っておいてほしい知識です。
運動を始めた初期は枕元に飴玉、ジュース等を置いておくといいでしょう。運動中や運動直後に症状が出るほうが稀です。夜中の低血糖症状出現頻度は高いので、知っておいて下さいね。
低血糖症状の対応と考え方
低血糖の症状が出た場合は、お医者さんに相談して薬を減らします!決して運動を減らさないようにしましょう!
正しく運動できると必ず効果が出てきます。人生が変わりますよ!正しい知識で無理なく最短距離でよくなりましょう!
あなたの糖尿病が改善できるよう、日常生活を健やかに過ごして頂ける様に応援します。
質問・ご意見などありましたらコメント欄へお願い致します。
症状のリクエストも受け付けます。改善方法を作成します。
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頑張ってくださいね!
参考文献:糖尿病診療ガイドライン2016
[…] 低血糖などのリスクも増えます。 […]