膝下のクッション(膝蓋下脂肪体)が動かないと膝が痛くなる

膝の痛みの原因に膝周囲の結合組織が関与していることは多いですね

特に今回お話する膝蓋下脂肪体は治療の反応が非常に良い組織です

膝を動かすと痛い人に

2分位最初に治療すると「痛みが減った!何で?」となり

その後の治療が非常にスムーズになります

 

信頼関係構築にも大変役立ち

私自身とても良く使うテクニックの一つです

もちろん、自分で治すことも出来るので

セルフトリートメントとしても非常に有効です。

 

運動の繋がり(運動連鎖)を考えられると

治療パターンも増えますし

あなたの痛みの改善にも

必ずや役立つと確信しています

 

朝起きて立ち上がると痛い

歩きはじめの数歩が痛い

しゃがみ動作が痛くてできない

車の乗り降りで痛い

長時間歩いていると痛くなる

 

痛みの出方は様々ですが、骨関節系、筋筋膜系、神経系の分類がしっかりできれば大丈夫です。

自分で治せます。

今回のお話は骨関節系・筋筋膜系のお話ですね。

2つを結ぶ結合組織、隙間を埋める組織のお話です。

膝蓋下脂肪体とは

膝のお皿の下に有る組織です

膝を曲げると大腿骨とスネの骨(脛骨)の間に滑り込み

膝を伸ばすと前・上方向に引っ張り出されます

 

そうですね。膝の運動に伴い一緒に動いてくれる組織です

動きが制限されると?

膝自体の運動性が低下します

 

動きが制限されると

機会的な刺激が継続的に入力され

痛みとなります

 

また、膝蓋下脂肪体はセンサーの塊です

fat pad(ファットパッド)とよばれクッションのようなものです

このファットパッドは受容器といわれるセンサーを豊富に持つ組織ですので

痛みの原因にもなりやすく

センサーなので少しの治療でも

反応が素晴らしく良いです。

 

アキレス腱下包とよばれる

アキレス腱の下にあるファットパッド

もありますが同様にセンサーだらけです。

治療方法も似てますね。

 

足のアライメントの構築にも非常に影響する組織です

気になる方はこちらもおススメです。運動連鎖 膝の痛みの原因 下肢 足部編②

脂肪体の動かす方向がポイントです

 

何はともあれスネの骨の内側への捻りは(下腿内旋)15°必要!説

膝の治療の最重要ポイントです。

膝の治療で結果の出せる先生は絶対に知っています

 

膝の痛みのある人は

スネの骨(下腿)が内側に捻じれない(内旋できない)人が非常に多いです。

この動きを徒手的に出してあげると膝の痛みはほぼ減ります

本当ですよ。

やってみて下さい

 

中には動きすぎて痛い人もいますが

ほぼ9割位は膝内旋の動きができなくて痛い人です

 

ガニ股の人

O脚の人

スポーツで膝の痛い人

 

ほぼほぼそうです。

 

文献によると角度として15°必要です。

下肢障害の理学療法―機能的見地からみた筋力強化法について―
私の尊敬する入谷先生の文献です。 お時間の有る方は是非見てみて下さい(治療家向け)

大腿骨に対してスネの弁慶の泣き所が内側を向く動きが内旋です。

相対的な動きなので自分で動きを感じるのは少し難しいのですが

とても大切な動きです

 

下腿内旋15°!!

獲得できれば膝の痛みが減る人は多いです

ずっと膝が痛い人は人生変わりますよ

やってみましょう!

 

なぜ膝の痛い人は歩き初めの数歩が痛いのか?

膝蓋下脂肪体が原因の膝痛の特徴として

曲げっぱな、曲げ始めが痛いのです。

 

なぜでしょう

答えは

 

 

膝が曲がる動きの中に

下腿内旋が必要だからです。

 

膝は曲がる時に内旋の動きが必要です。

反対に伸ばすときにはスネが外向く(外旋)動きが必要になります。

 

関節の骨形状によって起こる動きです

形によるものなので必ず起こります。

そして人間の膝には絶対的に必要な動きです。

 

人工関節ですら人間の関節を模倣した形なので

なります!

 

ですから膝を曲げる動きには内旋が必要です。

研究的には膝を伸ばす方向の膝の外旋に関する話が多いのですが(screw home movement等)

痛みの治療からすると

曲げる時の内旋の方が圧倒的に大切です。

 

 

超簡単!膝下のクッション(膝蓋下脂肪体)の治し方 2分で痛みが低下する方法

膝蓋下脂肪体の解剖

正面から見るとこんな感じですね。

膝蓋腱 お皿の下のバンドみたいな強靭な靭帯です

膝蓋腱の下にあるのが膝蓋下脂肪体です。

こんなように腱の下にある脂肪体を指先で捉えます。

画像よりも少し指を開いて脂肪体を挟み込むようにすると

いいですね。

 

脂肪体を指先で捉えたら動かすだけです。

最も大切な動きは

 

そう!内旋ですね。

運動併用です

 

つま先を内側に向けるようにして行いましょう

 

実際の改善方法

  1. 高い椅子に座ります
  2. 膝を90°曲げて座ります
  3. 膝蓋腱の深層にある膝蓋下脂肪体を図のように両人差し指で挟みます(又は人差し指、中指)
  4. しっかり捉えたらキープしたまま
  5. つま先を内向きに動かせる(内旋)範囲内最終域まで動かします。
  6. 指は膝蓋下脂肪体を外側から内側へ捉えたまま動かします
  7. 2分間続けましょう
  8. 強い力は不要ですが、膝蓋下脂肪体を捉えてキープしたまま下腿内旋を行うことがポイントです

 

どうでしょう!歩く時の痛みは改善されています。

しゃがみ動作も痛みが減っていると思います。

 

膝だけ、膝蓋下脂肪体が問題でしたらこれでドカンと変わります。

 

変化に乏しいようでしたら原因・分類が違います。

 

私が長年経験してきて思うことは、痛みには必ず原因があって

その原因に対してアプローチすると痛みはなくなります。

 

原因不明の痛みは治療者が知らないだけのことが多いですね

PubMedは世界の文献が読めます。

読むのにお金がかかるものも多いのですが、科学的根拠のある(Evidence)情報が手に入ります

疑問に思ったらよんでみましょう!

 

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