肘の痛み 自分で治してみましょう!
物を持つと肘が痛い!
手で物を握ると痛い!
ひどくなると指を伸ばすだけで痛い!
一般的には「テニス肘」「上腕骨外側上顆炎」という診断名がつきますね。
症状でお悩みのあなた、長引く症状でも改善できますよ。まずは病態の説明からしてみましょう。
肘外側部症候群(lateral elbow pain ssyndrome)
syriaxは病態に関与する主要な解剖学的構造として短橈側手根伸筋を報告
筋付着部は単位面積あたりで強い力が集中する。
syriax先生のいうように肘にも問題がありますが、姿勢、肩甲骨位置や肩甲骨周囲筋とも関連が深いです。
まずは痛みの検査からやってみましょう!
先ずはチェアーテストです。
一番痛みが出やすいテストですね。上から椅子をガバッと持って持ち上げます。これは肘の痛みがある人はだいたい痛いですね。無理せずに少しやってみましょう。
次にトムセンテストです。
手首を下に押し下げられる力に抗って、痛みが出たら陽性です。このテストもまあまあ痛みが出やすいですね。
最後に中指伸展テストです。
中指を伸ばした状態で上から押し下げられる力に抗って、痛みが出たら陽性です。このテストで痛みが強く出る人は、少し重症です。治るのに期間が必要なことが多いので根気よく体操を続けましょう。
まず最初は簡単に痛みを減らしてみましょう!
使うのはソックスバンド1本です。
上の図のように巻いて軽く圧迫をして、また痛みのテストを行ってみましょう!ね、痛みが減りますよね~
痛みが減ると日常生活は楽になります。ですが……根治には至りません。
原因を改善しないと慢性化してしまいます。
3ヶ月続く痛みは慢性痛となりその痛みの性質を変化させてしましますよ。
もう少し踏み込んで原因を探してみましょう!
肩に問題のある人の検査です。
痛い方の腕を肘を伸ばして水平に内側へ動かしてみましょう。(肩甲骨は動かさないのが基本です。)
痛くない方の腕の動きと動く範囲(可動域)に差があれば陽性です。
肘関節の痛み(肘外側部症候群)の人は、肩の深層の筋肉の大円筋!!が固くなっている人が非常に多いです。
脇の後面を作る筋肉です。反対の手を使って肩甲骨の下端から腕の方へ走行する筋肉を触ってみましょう。
ゴロンとした、重苦しい痛みを感じると思います。ゴロンとした組織が大円筋です。痛くない方の手を使って把持したまま(硬い組織を軽く潰したまま)先程の水平内転運動を繰り返してみましょう。個人差はありますが硬い組織がゆっくりと柔らかくなっていくのがわかると思います。痛みの軽減、肩関節の水平内転可動域の改善が得られればオッケーです!
先程の痛みの検査をもう一度やってみましょう!痛みが軽減していれば3時間に1回1~3分続けましょう。
肘自体の治療も、もちろん効果的です。
私はこのテクニックで多くの患者さんを即時的に改善させてきました。
前腕を外側にグライド glide(側方へずらす)させながら、手首を動かしたり、指をグー・パー運動する。肘の曲げ伸ばしを使ってもいいですね。運動併用した治療です。
壁を使って上腕を固定して、痛くない方の手で前腕を外側滑りさせてもいいですし、前腕にベルトみたいな物を引っ掛けて、前腕を外側滑りさせてもいいです。
外側滑りをkeep 保ったまま、肘の曲げ伸ばし・手首の曲げ伸ばし・手のグーパーの運動を動く範囲全て動かして(最終域まで)10回繰り返します。
先程の痛みの検査をもう一度やってみましょう!痛みが軽減していれば3時間に1回1~3分続けましょう。
かなり効果的な体操です。痛みの軽減がない方が珍しい位です。
改善しない方は、体操のやり方をもう一度見直してみましょう!前腕の外側滑りを維持したまま運動していますか?運動は最終域までしっかり動かせていますか?
治療家の世界では非常に高名なBrian Mulligan先生が開発した、非常に効果的なテクニックです。是非お試しください。
効果的なホワイトテープを用いた テーピングもあります。またの機会に紹介しますね。
最後まで読んで頂きありがとうございました。