足の痛み・扁平足・外反母趾の治し方

なぜ?扁平足になるの

土踏まず、足のアーチが潰れると扁平足になる。と言うのは皆さん知っていますよね

足には3つのアーチがあります。

  • 前方横アーチ
  • 外側縦アーチ
  • 内側縦アーチ

 

片足で全体重を支える大切な足ですから、このアーチの機能はとても大切です。

アーチが潰れると様々な弊害が出てきます。

 

私も昔、治療家・理学療法士として駆け出しの頃

足のアーチが崩れると、

足の痛みはもちろん、膝の痛み、股関節の痛み

よくあるのが腰痛、しかも慢性腰痛の原因となる…

と著明な先生の講習会等で聞いたときには

本当!?と思いました。

 

しかも、肩の痛み、肩こり、頭痛を引き起こす原因になっている…

いくらなんでも大げさでしょ?と思ったもんです。

しかし、本気で勉強して患者さんを治療し続けて

十数年経って、今なら胸張っていえます。

足のアーチは大切です。

仰る通りです。

足の機能障害は間違いなく身体の色々な障害に関係しています。

では、どうなってアーチが崩れていくのか説明していきますね

扁平足と外反母趾の関係

上の図をみてもらうとわかり易いと思います。

扁平足と外反母趾では必ず扁平足が先に出ます!

同時進行の人は少ないけどいます。

アーチが潰れることで足の親指に負担がかかって変形します。

 

その原因は……踵の傾きです!

踵が内側に倒れる(回内)ことで、扁平足が起こります。

そうすると、足の付け根の指の骨(中足骨)が内側に開いてきます。

そうですね。踵が内側に倒れると

図の親指の根本の骨(第一中足骨)が内側に引かれて、さらに捻じれます(中足骨の回外)

踵が内側に倒れた状態(回内)は足の靭帯・筋が緩んだ状態になります。

もちろん親指につながる関節の安定性も低下した状態です。

その不安定な状態で、歩行時には全体重が負荷されます。

安定していない状態で、

地面と接する唯一の足部が

支えられない

グラグラしている状態です。

足は運動連鎖、運動のつながりの起点となります。

姿勢、運動機能に対してかなり影響をしていますよ。

足のケアはとっても大切です。

土踏まずを持ち上げても扁平足が治らない理由

今までの説明で理解頂けた方はお解りですね。

少し難しい部分もありますが、すいません。

 

踵が内側に倒れた状態で、

土踏まずに下から支えて持ち上げても

機能しません。

足の機能がわからずに

単純に潰れているから持ち上げる…ではダメダメです。

 

そう!

踵です!

内側に倒れた踵を正中化するのが

正しい扁平足・外反母趾の治療方針です。

 

もちろん、足自体が固くなっている人は

足部のマッサージや動きを回復する運動は必要です。

しかし、目指す部分は踵の正中化です。

踵がまっすぐ地面とコンタクトできると、

足が目覚めます。

 

踵が内側に倒れた状態(回内足:over pronation)での

荷重、歩行は膝や股関節、体幹への影響が大きいです

膝の痛みの原因 運動連鎖 足部編②を見ていない方は是非参照下さい。

つま先を顔の方に上げる時につま先が外に開いてしまう

俗に言うknee in toe outの状態ですね。

扁平足方向に潰れると

足首グラグラ、膝の捻れのストレスから

膝の痛みはとても出やすい状態になってしまいます。

歩行の部分になってくるので又の機会にお伝えしますね。

 

外反母趾で親指を戻しても改善しない理由

たまに、テープを外反母趾の親指に張って

これで治る~みたいに書いてますけど

完全に対処療法です。

慢性化して、変形も重度の方は別ですが

痛みが出だして間もない人は

踵の正中化を目指して

体操したり

インソールを付けて踵の正中化を獲得出来ると

色々な悪い影響が改善していくことが体感できると思います。

 

2~3歳の子供にスピードスケート履かせると扁平足になる理由

まだ、足首の柔らかい2~3歳位からスケートさせるときは

スケート自体が内側に倒れやすいです。

特にスピードスケート!

足首をフリーで動かせるように作られているので

スケートでサポート出来ません。

真っ直ぐ立てるお子さんは良い感覚が入るのですが

潰れた状態で何時間も続けていると

間違いなく悪い感覚が持続的に入力されてしまいます。

幼少期の荷重感覚はとても重要なので、

立てないお子さんに親が何時間も練習させるのは

弊害でしかありません。

先ずはスケートの歯をまっすぐ立てれる様に練習しましょう。

出来ないお子さんは短時間で切り上げるか

もう少し待ってあげてくださいね。

子供のスポーツに対しても

またの機会にお伝えしますね。

う~ん、言いたいことがありすぎて困りますね(笑)

頑張って発信していきます。

 

踵を正中化しよう!

一番左の回内足が先に説明した状態です。

踵の骨、踵骨が内側に倒れて、扁平足になり、外反母趾になってきます。

ちなみにスネの骨(脛骨)も本来は内側に捻じれて来ます。

(O脚の人は無理やり膝を伸ばすために反対回旋(外旋)させてます)運動連鎖②参照

マラソン選手、膝の痛い人、足の痛い人等々

多くの人がこの回内足で痛み・関節の可動域制限を出しています。

では、お待たせしました。

具体的な改善方法です。

足の裏はセンサーだらけ!

人間は常に姿勢を調節しています。

普通に立っているだけでも、細かい重心を調節してます。

主に足関節と股関節で立っているときの制動を行っています。

この時に足底の荷重感覚は非常に大切です。

足は母趾球・小趾球・踵の三点で支持しています。

三点支持の一点が踵です!

これが傾いたら

足の剛性や安定性は著しく低下してしまいます。

足底のセンサーは非常に優秀です。

その優秀なセンサーを少し操作すると

踵はまっすぐ立てるようになってきますよ

では、やってみましょう!

足の痛み・扁平足・外反母趾の治療方法

変形初期に効果的、足底に貼るだけ矯正法

使うのは2ミリのウレタンパッドです。

ウレタンパッドに両面テープを貼り付けた物を使います。

ない場合は、絆創膏を工夫して高さを出してみて下さい。

3枚くらい重ね得るとちょうどいいかと思います。

ではやってみましょう

  1. 先ずは問題となる動作を試してみましょう。痛み・歩行・動かしにくい等 ベースラインを設定します
  2. 次に踵の内側を指で押して一番踵の骨が動くところを探します
  3. その部分に1センチ角のパッドを1枚貼ります。
  4. 問題となる動作を確認してみましょう。
  5. 物足りない場合はもう一枚上から貼って4ミリにします。最高4枚くらい貼る人もいます。

痛みが取れているようでしたらOKです。

 

次に踵の外側の安定性のパッドを貼ります。

 

  1. 上の図の骨を持ち上げるようにしてパッドを貼ります。
  2. だいたい2枚までですね
  3. 問題動作を確認してみましょう

 

最後に足の中の筋肉を刺激して安定性を促します。

また前方の横アーチの安定性も高まる素晴らしいパッドです!

是非1枚は入れて下さいね。

  1. こちらも貼り方は同じです。
  2. 足の指を握ってみたり開いてみたり動かして、一番盛り上がる部分を探します
  3. その部分に1枚貼りましょう
  4. もの足りなければ少し親指側にずらしてもう一枚貼ります。

どうでしょうか?

貼った方の足はかなり歩きやすくなると思います。

踵が正中化すると前への推進力が全然違いますよね!

もちろん痛みも出なくなってきます。

 

毎回貼るのは面倒という方にはインソールもおススメです。

また、家で履くスリッパなどに直接貼ってしまってもいいですね。

こんな機能の靴下なんてあったら

家の中でも外で靴でも踵が安定できますね。

いつか作ってみたいです

 

頑固な扁平足は治りづらい

足の変形は長年かけて起こります。

足自体の固さが強い人は、足の柔軟性を獲得する必要があります。

足首の可動性の出し方(運動連鎖②)を読んでいない方は是非読んでこちらもやってみて下さいね。

 

また、

足を雑巾絞りするように動かすと柔軟性が出てきます。

お風呂やお風呂上がりに有効です。

こちらも3分位ゆっくりやると有効です。

 

画期的!踵の正中化インソールで痛みのない生活を手に入れよう

今回の治療法は踵の正中化がメインです

足の安定には色々な方法があります。

中でもインソールは「足のメガネ」みたいなものです。

付けていると踵が安定して正しい歩行につながります

多くのインソールが出ていますが、理論が怪しいものも多いです

 

土踏まずを持ち上げる系のインソールは?という感じです

形を整えるのではなく

足の機能を引き出すのがインソールです

オススメするのはSuperfeetとリアラインインソールです。

コンセプトが明確で

機能を高めるインソールです

特にリアラインは子供用もあるのがとてもいいですね。

 

先ずはパッドを試してみて下さい。

状態が良くなるようでしたら、インソールを検討してみましょう

 

あなたの痛みがなくなること、日常生活を健やかに過ごして頂ける様に応援します。

質問・ご意見などありましたらコメント欄へお願い致します。

症状のリクエストも受け付けます。改善方法を作成します。

返信に日数がかかることがありますが、必ず読んで返信致します。

頑張ってくださいね!

 

参考文献:体幹および足部固定肢位が下肢閉運動連鎖筋出力様式に及ぼす影響

内側型変形性膝関節症における歩行時大腿・下腿回旋運動の解析